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インドで2015年、日本で2019年1月公開の映画。
パキスタン人の声が出せない少女がインドで迷子になり、インド人青年が故郷まで送る話。
インド、パキスタン間の政治問題に疎く、この設定が如何に政治的に難しい問題を含んでいるか理解していなかったのですが、1947年にイギリス領インド帝国がインド、パキスタンの2ヵ国に独立後、インド北部のカシミール地方を中心とした戦争が発端となり両国の関係が悪化した状態が続いている中で、政策された映画です。
このように両国の関係が悪化している中で、両国の友好のために制作された本作の志の高さに感銘を受けるとともに、インド、パキスタン両国で大ヒットおり、両国民に受け入れられている状況は素晴らしいことだと思います。
と、深刻な背景はあるのですが、
ダンスあり、アクションあり、笑いあり!!
正真正銘のインドのエンターテイメント映画!!
本作は大きく2部構成で、少女とおじさんが打ち解けるまでのインドパートと、故郷を探す旅に出るパキスタンパート。インド内でミュージカルシーンをやるのはわかるのだけど、パキスタンに入ってからも深刻にならず、エンターテイメントにするのはすごい。
インド映画を見てると、ミュージカルが大丈夫な自分でも、なんでこの瞬間に踊りだすんの???と戸惑うほど、
ここで笑って!
ここで泣いて!
ここで楽しんで!
と、ぶつ切りの演出の積み重ねで、流れるようなストーリーテリングは皆無。こういう極端な感情表現についていけるのは国民性なんだろうなぁ。
ただ、どのシーンも全力!!
話運びは全然スマートじゃないのに、画面のパワーに圧倒されて最後には泣いてしまった。。。
インドの宗教、政治、女性問題に関する映画といえば、既存の価値観を宇宙人の目線から描いたコメディー『PK』もおすすめ。未見ですが、妻のために生理用品を開発したインド人を描いた『パッドマン』こちらもかなり評判が良いので見たい!
インド映画に抵抗がなければぜひ!