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2020年1月18日土曜日

ジャンル分け不可の傑作『パラサイト 半地下の家族』

『パラサイト 半地下の家族』

韓国映画として史上初のカンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)を受賞で、『グエムル』『母なる証明』『スノーピアサー』等のポン・ジュノ監督。しかも主演にソン・ガンホ。否が応でも期待してしまう作品。

で、期待以上に素晴らしかった!!





『フォードvsフェラーリ』に続いて、もう今年の映画はこれでいいんじゃないかという豊作っぷり。

ポンジュノ作品は一貫して貧困層から見た社会の構造の風刺最も色濃く描かれたのがハリウッド進出作品『スノーピアサー』荒廃した氷の世界をひた走る列車の後部の先頭までがそのまま貧困層から富裕層への階層となっているというアクション映画。

『スノーピアサー』然り、2000年代までの貧困を描いた作品は主に"革命"や”絆”で乗り越えるものとして描かれていますが、本作を含め近年の『ジョーカー』『アス』『万引き家族』『天気の子』等が描く貧困というのは、"どうしようもないもの"として描かれているような気がします。

だからこそ見終わった後、何とも言えない後味の悪さが残る。

『パラサイト 半地下の家族』は基本コメディー。
町山智弘さんが序盤はドリフのコントのようと評されていますが、まさにその通りのドタバタ劇。

でも、見終わった後は何と表現してよいのかわからない感覚。

このコントの様な状況に"地下","モールス信号","石","匂い","計画性"等いくつものメタファーを忍ばせ、これ本当に笑えるのか?と観客の感情を振り回すトンデモナイ作品でした。

"地下”ではなく”半地下"だからこそ起こるこの、どうしようもないラストについて考察する価値は十分あるかと思います。

立て続けに恐縮ですが、これも今年見るべき最高の作品です!

あと、ポン・ジュノ作品では『母なる証明』サスペンスとして一級、おすすめです!



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