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テロの本質を鮮烈に描く実話『ホテル・ムンバイ』
間違いなく2019年見るべき作品の一つ!!!!
2008年イスラム過激派の少年たちががインドの複数の場所でテロを起こし、観光客を含め170人以上が犠牲となったムンバイ同時多発テロの中で、タージマハル・ホテルいた人々を描いた作品。
この作品の凄さは大きく3つ。
・少年兵の冷徹さ宗教に身を捧げ、表情を変えず無差別に淡々と銃で人を殺していく少年兵たちの冷徹な描写。銃で人は殺せるのに"ある行為"は出来ない。イスラム教徒以外は人では無いという洗脳の恐ろしさが強調された見事な描写だと思いました。また、銃が発砲される音にかなり拘っていると思うのですが、この重く鈍い音が非常に恐ろしい。
・繊細で適切な人種描写観光客、現地の人々、ホテル従業員、テロリストまで様々な人々に事情があり、決して一面的な悪人がいない事を一言、二言の少ない台詞で描く演出が素晴らしい。極力悪人を作らないが、伝えたい事は伝える演出の繊細さが見事。
・次から次に襲いくる危機緊張と緩和の割合が絶妙で映画のバランスとして非常によくできている。救出作戦という点で『アルゴ』ではイベント毎のタイムリミットを中心として描かれていましたが、本作では時間、空間、状況を変えた様々な状況での緊迫感が最後の最後まで続きます。
ホテルを舞台としているので、サービス業の観点から見ても面白いかもしれません。宿泊客最優先で命をかける従業員達の姿に心の打たれます。
タージマハルホテルは現在復旧工事が完了し2009年から営業再開しているそうです。
まだ見ぬインド。。いつかぜひ訪れたい。