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2014年11月12日水曜日

『嫌われる勇気』

event_note11月 12, 2014 editBy kphoto0823
ちょっと前の話ですが。。。

嫌われる勇気』
なんというキャッチーなタイトル(¯―¯٥)
でも、自己中になってもいいよという本ではありません。

フロイト、ユングと並ぶアドラー心理学について記した本。
最初に読んだ時は心理学というには、説教臭くて読みにくい本という印象でした。

でも、読み直して再解釈するとアドラーの心理学と呼ばれるものは、精神状態に対して解釈を与える心理学とは異なり「こう考えた方が楽」という「教え」と理解しました。

後からサブタイトルが「アドラーの教え」だったと後から気づきました。
「教え」というのは、理解し、意識の変革を求めるので、読み進めるのは苦しいです。

だからこそ、本書の構成はただ考えを述べるのではなく、心に傷を持った青年が痛みの解釈を求め、アドラーの心理学を極めた哲人と対話することで、何ヶ月もかけて、徐々に他者を思うことの重要さに気づくという思考の転換を重視した構成にして、読者が自分自身に重ね合わせやすい様にしたんだと思います。

アドラー心理学の趣旨は、我々は常に共同体の一部であり、他者の存在を対等なものと認め、他者と自分の課題を切り分け、自分が他者に対して成すべきことを考えれば良いという思想です。

例えば、子供に勉強をさせたいと思うのは自分の課題、するかしないかは子供の課題であると分離させて考える。
あくまでも、他者にできるのは援助と理解して、援助に注力する。

ただ、そんな優しい思いの欠片はあれど、思考の中心に据えるには困難な思想。。。
確かに実践できたらこれほど良い人生は無いだろうなー。

本書の中で意外だったのは、
アドラーが言うには教育で褒めないという事。
褒めるのは能力の優劣が前提であり、
対等と思うなら、ただ感謝する事が重要なんだと行っています。

何か成果を上げた時に「よくできた!」はもちろん嬉しいけど、「ありがとう!」って言
われたら、確かに違う感慨があると思う。

心理、行動の解釈に、新しい視点があるので、ありふれた自己啓発本に飽きた方にもオススメ。
まだ飲み込めない部分は大いにあるけど「教え」意識することからだな~。